親子でからだ探検隊

指の動きと腕の筋肉はつながってる?さわって学ぶ筋肉のふしぎ!

Tags: 筋肉, からだのふしぎ, アクティビティ, 体験学習, 人体

指を動かすとき、指そのものに力が入っているように感じるかもしれませんが、実は指を動かすための筋肉は、指よりも少し離れた場所にあることをご存じでしょうか。今回の「からだ探検隊」では、簡単な体験を通して、指の動きと腕の筋肉の不思議なつながりを探検してみましょう。

アクティビティの目的

このアクティビティを通して、参加者は以下の点を学ぶことができます。

対象となる学年目安

小学校中学年〜高学年

準備物

活動の手順

  1. 座って準備 椅子に座るか、床に座り、片方の腕をテーブルや膝の上に置いてリラックスさせます。手のひらは下に向けておきましょう。
  2. 腕の観察 もう一方の手で、リラックスさせた腕の前腕(肘から手首の間)を軽く触ってみましょう。どんな感じがしますか?硬さや柔らかさを感じてみてください。
  3. 指を動かしてみる 腕を置いたまま、人差し指だけをゆっくりと曲げたり伸ばしたり動かしてみましょう。このとき、動かしている指ではなく、前腕の筋肉がどのように感じるか、触りながら注意深く観察します。
  4. 動きを探る 特に、中指をゆっくり曲げ伸ばししながら、前腕の様々な場所を触ってみてください。「どこが硬くなったかな?」「どこが動いているかな?」と探してみます。何かぷくっと膨らんだり、硬くなったりする場所が見つかるはずです。
  5. 印をつける(任意) 一番よく動きや硬さが感じられる場所に、水性ペンなどで小さな印をつけてみましょう。
  6. 他の指で試す 人差し指、薬指、小指など、他の指でも同じように試してみましょう。指によって動く場所が少し違うかもしれません。
  7. 手のひらを上にして試す 今度は腕の向きを変えて、手のひらを上にしてテーブルなどに置きます。指を反らせるように動かしながら、前腕の違う場所を触ってみましょう。先ほどとは違う場所が動いているのがわかるはずです。
  8. 仕組みの解説 なぜ指の動きで前腕が動くのでしょう? これは、指を動かすための筋肉が前腕にあり、その筋肉と指先が「腱(けん)」という丈夫なひも状のものでつながっているからです。筋肉が縮むと、腱が引っ張られて指が動くのです。自転車のブレーキを握ると、ワイヤーが引っ張られてブレーキがかかるのと似ていますね。前腕には、指を曲げる筋肉と伸ばす筋肉があるため、手のひらを上にした時と下にした時で、動く場所が違って感じられるのです。指そのものには、このような大きな筋肉はありません。指を細く、器用に動かせるのは、筋肉が前腕に集まっているおかげなのです。

活動のポイント

安全上の注意点

期待される教育効果

このアクティビティを通して、子供たちは自分の体がどのように動いているのか、目に見えない体の内部の仕組みに興味を持つきっかけを得られます。筋肉が収縮することで力を生み出し、それが腱を通して骨や関節に伝わり体が動くという、運動機能の基本的な仕組みを体験的に学ぶことができます。また、体の部位によって筋肉のつき方や働きが違うことにも気づくことができるでしょう。

応用例や発展的な活動

今回の探検を通して、指の器用な動きの秘密が、前腕にある筋肉と腱のチームワークにあることが分かりましたね。ぜひ、身の回りの体の不思議を探検してみてください。