親子でからだ探検隊

味がへんてこ?鼻をつまんでわかる味のひみつ

Tags: 味覚, 嗅覚, 五感, 体験学習, 体の仕組み

「美味しい!」と感じる時、私たちは舌だけで味を感じているのでしょうか?実は、食べ物の味や風味には、鼻で感じる「匂い」が大きく関わっています。今回は、鼻をつまんで食べ物を食べるという simple なアクティビティを通して、味覚と嗅覚の意外な関係を探検してみましょう。

アクティビティの目的

この活動を通して、参加者は以下のことを体験的に学びます。

対象となる学年目安

小学校 中学年〜高学年

(※低学年でも体験は可能ですが、味や匂いの違いを言葉で表現したり、メカニズムを理解したりするのは難しい場合があります。関心に合わせて調整してください。)

準備物

活動の手順

  1. 準備をする:
    • 使用する食べ物を参加者に提示し、どのような食べ物かを確認します。
    • 安全上の注意点(特にアレルギーと誤嚥について)を参加者と共有します。
  2. 「鼻をつままない」で食べてみる:
    • まず、食べ物を一つ選びます。
    • 食べる前に、その食べ物の匂いをよく嗅いでみましょう。「どんな匂いがするかな?」「何かの匂いに似てるかな?」などと声かけし、匂いの特徴を言葉で表現するよう促します。
    • 次に、普通にその食べ物を口に入れて、よく噛んで食べます。「どんな味がするかな?」「甘い?しょっぱい?すっぱい?」「食べた感じはどんなかな?」などと声かけし、味や風味、食感などを言葉で表現してもらいます。
  3. 「鼻をつまんで」食べてみる:
    • 同じ種類の食べ物をもう一つ用意します。(必要であれば目隠しをします。)
    • 食べる前に、鼻を指でしっかりとつまみます。(または洗濯ばさみで優しく挟みます。強く挟みすぎないように注意してください。)
    • 鼻をつまんだまま、その食べ物を口に入れて、よく噛んで食べます。
    • 鼻をつまんだまま、どんな味や風味がするか言葉で表現してもらいます。「さっき食べた時と比べてどうかな?」「何か違いはあるかな?」などと問いかけます。
    • 食べ終わったら、鼻から指を離します。
  4. 違いを話し合う:
    • 鼻をつまんで食べた時と、そうでない時で、味や風味にどのような違いを感じたか、参加者に発表してもらいます。
    • 「味が薄く感じた」「甘さや酸っぱさはわかるけど、〇〇の味(風味)が分からなかった」「ただの甘い(すっぱい)塊みたいだった」など、様々な意見が出るでしょう。
  5. 他の食べ物でも試してみる:
    • 他の種類の食べ物でも、手順2〜4を繰り返して、違いを比べてみましょう。食べ物によって違いの感じ方が異なるかもしれません。
  6. なぜそうなるのか解説する:
    • 体験を通して感じた違いがなぜ起こるのか、味覚と嗅覚の関係について解説します。(詳細は「期待される教育効果」を参照)

活動のポイント

安全上の注意点

期待される教育効果

このアクティビティを通して、子供たちは「味」が単に舌だけで感じるものではなく、鼻で感じる「匂い」と密接に関わっていることを実感できます。これは、五感がそれぞれ独立して働いているのではなく、連携して情報を処理しているという身体の仕組みへの気づきにつながります。

具体的には、以下の効果が期待できます。

応用例や発展的な活動

この「鼻をつまんで味の探検」アクティビティは、身近なもので手軽にでき、子供たちが身体の不思議を実感しやすい活動です。ぜひ、お子さんや生徒さんと一緒に、味覚と嗅覚のひみつを探検してみてください。